一は人生ゲームのパッケージを見せる。
そして心底疲れた顔でこう続けた。
「これ、十院家で作った僕の…十院 一がテーマの人生ゲームなんです」
『なにその遊びづらいテーマ!!』
ぼくらの叫び声がテントの中に響く!
人生ゲームということは運次第で波瀾万丈な内容になるって事だろう!?
そしてその主人公が一ってことだろう!?
どこに楽しさ見いだせば良いのこれ!!
めっちゃ複雑な気分になるわ!!
「十院家の次期当主として、様々な未来を予測して備えておくべきだ…と両親が…」
「その理由で作るなら人生ゲームは絶対違うだろ…」
「一が借金まみれになる人生なんて、ゲームの中の話だとしても嫌だぜオレ!」
甘太郎が首をブンブンと振る。
…それは確かにぼくも見たくないな…。
「あっ、そこは大丈夫ですよ。借金などの悪い未来は軒並み排除されているようなので」
「息子の未来に甘すぎる!!」
一が成功する道しか考えてないじゃないかご両親!!
これが親心ってやつなのか!?
一のそんな言葉に甘太郎が笑う。
「なぁんだ、それなら安心だな…遊ぶか人生ゲーム!」
『遊ばないよ!!』
ぼくと樹が声を重ねてツッコミを入れる。
一がただひたすら安定した人生を送るだけのゲームも、それはそれで盛り上がりに欠けるだろう。
だってドキドキする悪い展開が起きないのだから。
あとやっぱり、友達が主人公のゲームはやりづらい。



