6月に入りジメジメとした梅雨が来た。
「雨すごいな…」
バケツをひっくり返したような豪雨の中、ぼくらはテントからその様子を見つめている。
5月に完成した秘密基地は、あれからすっかりぼくらの遊び場として定着していた。
今日も4人で集まり、一通り遊んでから家に帰るつもりだったのだけれど…ちょっとした誤算があり、全員ここから動けずにいる。
「まさかこんな大雨になるなんてなぁ」
樹の呟きに、ぼくらは揃ってため息を吐いた。
家を出たときは太陽が出ていたというのに、秘密基地に到着するなり天気が変わるなんて…。
しかもそういった経緯だったため、ここにいる誰もカサを持ってきていなかった。
それでテントの中から動けずにいるわけなんだけれど…さて、どうするべきだろうか。
「皆、今日って何か持ってきた?」
雨が止むまでの暇つぶしになる何かがあれば…そんな気持ちで問いかける。
「んー、オレはなんも持ってきてねぇや。晴れてたし、今日は裏山の探検しようと思ってたから」
甘太郎があぐらをかきながら言った。
「うーん、戦力外」
「酷くね!?そういう栄助は何か持ってきてるのかよ!」
その言葉にぼくはカバンから1枚の紙を出した。



