「ちょ、それ、病院とか行かなくて大丈夫なのか!?」
「ついさっきまで病院で診察受けてたんだけど、どこも異常なかったからこっちに来たんだよなぁ」
「なんでケガしてないんだよお前の体!!」
え!?
ちょっと待って!!
屋根から落ちたんだよなコイツ!?
なんで無事なの!?
「なあ本ッ当に大丈夫か!?今になって首が痛いとか足が折れてるとかはないのか!?」
ぼくの必死の形相に、樹は少し後ずさりしながら答える。
「大丈夫だって…ちゃんとクッションの上に着地したから」
「それを先に言えよ!!」
っていうかおかしい!!
なんで都合よくクッションなんてもんがあるんだよ!!
ぼくの疑問を感じとったのか、樹は腰に手をあてて語り出した。
「だって栄助…信じられるか?母さんが気まぐれで干した布団が、偶然強風で飛ばされたところに俺が着地しましたなんて話」
「事実だとしたら一生分の運を使い果たしてるよお前…」
全く、運が良いのか悪いのか分からないやつだな…。
まあ何事もなくて良かったけど。
「おーい!樹、栄助!そろそろ行こうぜー!」
甘太郎の呼びかけに樹と顔を見合わせる。



