4月に秘密基地の話が出てから、およそ半月が経った休日の今日。
ぼくらはようやく重い腰を上げて裏山に集まることにした。
ただテントを張るだけなのに、なぜこうも行動が遅くなったのかという事について説明させてほしい。
人間っていうのは、“いつでもやれる”事ほど後回しにしがちな生き物らしく、ぼくらも例外ではなかったということだ。
つまり“明日でいっか~”が続いた結果。
このままだと小学校卒業の方を先に達成してしまいそうだったので、ぼくから全員に声をかけた。
皆も秘密基地のことは頭の片隅にあったみたいで、すんなりと話は進み今にいたる。
「それにしても遅いな皆…なにをしてるんだろう」
待ち合わせ場所の公園で、お父さんから借りてきた腕時計を見る。
約束していた時間からもう、15分は過ぎていた。
まあ、自由人な甘太郎と樹は分かるとして、真面目な一まで遅くなるなんて…。
「もしかして、何かあったんじゃ……」
事故とか…最悪の場合、金持ちの子供を狙った誘拐に巻き込まれていたり___。
…さすがに考えすぎだろうか?
ぼくが思考を巡らせたとき、遠くから声がした。
「栄助くーーーん!」
「……ん?」
前方の公園入り口から、こちらへ向かって走ってくる人物の姿。



