愛のない結婚をした継母に転生したようなので、天使のような息子を溺愛します

「あなたが私の食事を作ってくれていたの?」
「確かに作っていたのは自分です。ですが違うんです。自分はそんな粗末なものを用意したことなどありません」
「ではこれは何だというんだ! まかないですら、こんなものは出さないぞ」

 料理長は私が持ってきたスープとパンを指さした。

 やはり思った通り、まかないですらなかったのね。
 おかしいと思ったのよね。
 いくらまかないにしたって、こんなに酷いものを出すのかって気になっていたのよ。

 でもそうなると、侍女たちが自分たちの食事と入れ替えたってわけでもないのね。
 どういうことなのかしら。

「そ、それにそのスープ。具はないですが、昨日の夕飯に出したものに似ているじゃないですか」
「ん?」

 締め上げられている料理人の言葉に、皆がまたスープを見る。
 そして口々に、本当だと呟いていた。

「確かに昨日はコンソメのスープだった……。しかしまかないも出したあと、残りは全部廃棄したはずじゃあ……」
「その廃棄をこいつらが奥様によそって、朝に出したんじゃないんですか⁉」

 今度青ざめたのは、料理人たちではなく侍女たちの方だった。
 ラナを押し出すように前に二人が突き出し、あわあわとしている。