愛のない結婚をした継母に転生したようなので、天使のような息子を溺愛します

「あの、ビオラ様大丈夫でしゅか?」
「え、ああそうね……」
「あの、あの」

 どこまでもルカの瞳は不安げだ。
 私を心配する以上に、今まで接点がなかった人間にいきなり声をかけているのだもの。

 いくら子どもが好奇心旺盛とはいえ、やっぱりそうなるわよね。

「この暑さで、少し目が回ってしまったみたいなの」
「それは大変でしゅ! ちょっと待っててくだしゃい」

 私が返答を終えぬうちに、ルカはその小さな体で勢いよく走り出した。
 ぽてぽてと不規則に体を揺らしながら走るその後ろ姿すら、どこまでも可愛らしい。

「ホント、天使みたいね」

 気づけばそう言葉に出してしまっていた。