愛のない結婚をした継母に転生したようなので、天使のような息子を溺愛します

 私は自分のワンピースを見た。
 確かにややすり切れたような薄いピンクのワンピースは、貴族令嬢が着るようなものではないことは分かる。

 むしろ前世でさえ、こんなの家の中でしか着られないレベルの服でウロウロした記憶はない。
 だけど用意されていた普段着がこれなのだもの。私のせいじゃないでしょう。

「とぼけても無駄だ。何度も言うが、俺は君になど何の興味もないからな」
「……はぁ、そうですか。私もないので大丈夫ですよ?」
「⁉」

 私の反応がいつもと違ったせいか、アッシュと呼んだ推定夫も、その後から出てきた従者らしき人も、顔をしかめた。
 
 そんな顔されたってねぇ。
 だいたい、中身はもうビオラでもないし。

 自分の妻に対して興味がないとか、自分だけいい服着て妻は貧相だとか。
 そんなこと言ってしまうような男、こっちだって興味ないわよ。