「カーテンを閉めて」
雄平がどこかに向かって声をかけると、静かにしまっていくカーテン。
高層階とはいえ、部屋の中で電気をつけてカーテンを開けていれば、当然外から丸見えだったなと塔子も気がついた。
「すまない、暗いのが苦手でね。時間を決めて、家の電気を全てつけることにしているんだ」
「そう、ですか」
そういえば、玄関も廊下も今いるこの部屋も、すべての電気がついている。
普段から光熱費の節約を心がけている塔子にとってはとても不思議な光景に思えたが、それ以上にいつも自信満々の雄平から苦手なんて言葉が出たことの方が意外だった。
「私は雷が苦手で、雷が鳴ったら布団に潜って耳を塞いでいますよ」
「可愛いね」
―――えっ。
塔子からすれば「誰にでも苦手なものはありますよ」と励ましたつもりだった。
まさか“可愛い”なんて言葉が返ってくると思わなくて、逆に言葉を失った。
雄平がどこかに向かって声をかけると、静かにしまっていくカーテン。
高層階とはいえ、部屋の中で電気をつけてカーテンを開けていれば、当然外から丸見えだったなと塔子も気がついた。
「すまない、暗いのが苦手でね。時間を決めて、家の電気を全てつけることにしているんだ」
「そう、ですか」
そういえば、玄関も廊下も今いるこの部屋も、すべての電気がついている。
普段から光熱費の節約を心がけている塔子にとってはとても不思議な光景に思えたが、それ以上にいつも自信満々の雄平から苦手なんて言葉が出たことの方が意外だった。
「私は雷が苦手で、雷が鳴ったら布団に潜って耳を塞いでいますよ」
「可愛いね」
―――えっ。
塔子からすれば「誰にでも苦手なものはありますよ」と励ましたつもりだった。
まさか“可愛い”なんて言葉が返ってくると思わなくて、逆に言葉を失った。



