成瀬さんはそこまで一気に言い切ると、大きく息を吐いた。そして、少しだけ震える声で言った。
「だから、蓮が作ってくれたチャンスにかけてみたいと思った。これがラストチャンス。きっとこの先こんな機会はもうないと思うから」
私は成瀬さんを見つめながら、彼の言葉を反芻する。
蓮みたいに人を笑顔にできる存在でありたい。キラキラした世界で生きたい。
それはつまり……成瀬さんもアイドルとして活躍したかった、そういうこと……?
私は呆然と成瀬さんを見つめる。
今だって十分遠い存在なのに、さらに遠い世界を目指してしまうの?
私は思わずぎゅっと目を瞑った。
成瀬さんのことを全力で応援したいのに、手の届かない存在になってほしくない。
相反する気持ちが私の心をひどくかき乱す。
でもやっぱり私は……。
目を開くと、成瀬さんと目が合った。
私が何か言うよりも早く、成瀬さんが口を開く。
「石川さんがScorpio《スコルピオ》というグループをとても大切に思っていることは知っている。だから俺がチャレンジすることで、きみに不快な思いをさせてしまったら……そう思ったらなかなか言い出せなかった。それに、本当は自信がなかった」
成瀬さんはそこで言葉を切ると、少し自嘲気味に笑った。
「早めに話して、一次や二次で落ちてたら格好がつかないだろ」
その笑顔はあまりにも自信なさげに見える。
途端に私の中で何かが弾けた。今ここで言わなきゃダメだと思った。
私が一番伝えたいこと。それは……。
それまでうじうじと悩んでいたのが嘘みたいに、私は身を乗り出す。
「何言ってるんですかっ! 成瀬さんが一次や二次で落ちるわけないじゃないですか。こんなに素敵なのに。自信を持ってください」
成瀬さんは私の言葉に、少し驚いたような顔をした。
私は成瀬さんの瞳を覗き込む。そして大きく息を吸い込むと、一気にまくしたてる。
「成瀬さんは歌だってダンスだって、お芝居だって素敵です。そして何よりその癒し系ワンコのような笑顔。アイドルとして最強じゃないですか。料理だって上手だし、話も聞き上手。アイドルとしてどころか、人として完璧です。それなのに、そんな人がどうして今まで注目もされずに埋もれていたのかが不思議なくらいです。最強の人がグループに加入するかもしれないんですよ? どうして私が不快に思ったりするんですかっ! あり得ませんよ。全力で応援するに決まってます!」
成瀬さんの表情は驚きのまま固まっている。
「だから、蓮が作ってくれたチャンスにかけてみたいと思った。これがラストチャンス。きっとこの先こんな機会はもうないと思うから」
私は成瀬さんを見つめながら、彼の言葉を反芻する。
蓮みたいに人を笑顔にできる存在でありたい。キラキラした世界で生きたい。
それはつまり……成瀬さんもアイドルとして活躍したかった、そういうこと……?
私は呆然と成瀬さんを見つめる。
今だって十分遠い存在なのに、さらに遠い世界を目指してしまうの?
私は思わずぎゅっと目を瞑った。
成瀬さんのことを全力で応援したいのに、手の届かない存在になってほしくない。
相反する気持ちが私の心をひどくかき乱す。
でもやっぱり私は……。
目を開くと、成瀬さんと目が合った。
私が何か言うよりも早く、成瀬さんが口を開く。
「石川さんがScorpio《スコルピオ》というグループをとても大切に思っていることは知っている。だから俺がチャレンジすることで、きみに不快な思いをさせてしまったら……そう思ったらなかなか言い出せなかった。それに、本当は自信がなかった」
成瀬さんはそこで言葉を切ると、少し自嘲気味に笑った。
「早めに話して、一次や二次で落ちてたら格好がつかないだろ」
その笑顔はあまりにも自信なさげに見える。
途端に私の中で何かが弾けた。今ここで言わなきゃダメだと思った。
私が一番伝えたいこと。それは……。
それまでうじうじと悩んでいたのが嘘みたいに、私は身を乗り出す。
「何言ってるんですかっ! 成瀬さんが一次や二次で落ちるわけないじゃないですか。こんなに素敵なのに。自信を持ってください」
成瀬さんは私の言葉に、少し驚いたような顔をした。
私は成瀬さんの瞳を覗き込む。そして大きく息を吸い込むと、一気にまくしたてる。
「成瀬さんは歌だってダンスだって、お芝居だって素敵です。そして何よりその癒し系ワンコのような笑顔。アイドルとして最強じゃないですか。料理だって上手だし、話も聞き上手。アイドルとしてどころか、人として完璧です。それなのに、そんな人がどうして今まで注目もされずに埋もれていたのかが不思議なくらいです。最強の人がグループに加入するかもしれないんですよ? どうして私が不快に思ったりするんですかっ! あり得ませんよ。全力で応援するに決まってます!」
成瀬さんの表情は驚きのまま固まっている。

