その後、夕食を終え、自室で軽装に着替えたレイモンドは、鏡をじっと睨みつけていた。
そこには、まるでこれから死地に向かうかのような、鋭い目をした男が映っている。
(最悪だな。俺は、こんな顔で彼女と夕食を交えていたのか)
そう思うと、今すぐにでも鏡を叩き割ってしまいたい衝動に駆られた。
けれど、終わってしまったものはどうしようもない。
(そもそも、今までの俺こそが偽りだったんだ。俺は、彼女に愛してもらえるような人間ではなかった)
ソフィアの部屋へ向かうため、部屋を出たレイモンドは、廊下を歩きながら昼間のエミリオとの会話を思い出す。



