それは、ある土砂降りの雨が降る夜だった。
料理担当だったわたしは夕飯を作り、仕事から帰って来たおじさんと入れ替わるように母が出勤して行った。
夕飯はわたしとおじさんの二人きり。
それから片付けを済ませ、お風呂に入り、わたしは自分の部屋へと籠った。
時刻は22時が近付き、部屋の電気を消したわたしはベッドに潜り込んだ。
まだ雨は降り続いており、外からは雨の音が聞こえてくる。
その時、ノックも無しにわたしの部屋のドアが開く音がした。
(えっ、何···?)
理由もわからずわたしは黙ったままで居た。
すると、足音が部屋の中に入って来て、その音は徐々にわたしに近付いて来る。
家には、おじさんしか居ない。
という事は、部屋に入って来たのはおじさんという事になる。
(おじさんが、なんで?)
壁向きで横になっていたわたしの背後には、おじさんの気配があり、そしておじさんはゆっくりとわたしの布団の中に入って来た。
わたしは驚きから、思わず振り返った。
そして目の前に居たのは、にやりと不気味な笑みを浮かべたおじさんだった。
「おじさん、な、何してるんですか···」
「一人で寂しいんじゃないかと思って。おじさんが一緒に寝てあげるよ。」
そう言って、おじさんはわたしの腰に腕を回してきた。
「や、やめてください!」
「ほら、恥ずかしがらなくていいから。」
おじさんはそう言うと、わたしの上に覆い被さってきた。
わたしは恐怖のあまり声が出ず、ただ抵抗しながら涙を流した。
しかし、大の大人の男性に力が敵うはずもなく、されるがままになってしまった。
その日からおじさんは、母が居ない夜にわたしの部屋に入って来るようになり、わたしはその恐怖から眠れなくなってしまったのだった。



