それからすぐに注文したドリンクが運ばれて来て、わたしはカルピスサワー、大知は生ビールのジョッキを掲げ、「メリークリスマス!」と乾杯をした。
「っぱあ〜!クリスマスに椿沙と飲むビールは、やっぱり美味いな!」
「また、調子いい事言って。」
「いや、本当にそう思ってるから!」
そう言いながら、ドリンクと一緒に運ばれて来た枝豆を囓る大知。
わたしはカルピスサワーを味わうと、「ふぅ〜。」と言って一日の疲れを吐き出した。
「そういえばさ、椿沙って好きな男いないの?」
「えっ、何よ突然。」
「いやぁ、椿沙とそういう話、あまりした事ないなって思ってさ。」
大知にそう言われ、言われてみれば同期として5年の付き合いになるが、プライベートな話はあまりした事がなかった事に気付いた。
わたしが「まぁ、確かに···」と呟くと、大知は前のめりになり「でっ?好きな奴いないの?」と訊いてきた。
「うん、いないかなぁ。」
「ふーん、こんな目の前に良い男がいるのに?」
「えっ?目の前?どこ?」
いつもの調子でキョロキョロ周りを見回すわたしに、大知は自分を指して「ここだよ!こーこ!」と言って、わたしを笑わせた。
「じゃあ、彼氏はいつから居ないの?」
「えっ?いつから···、いつからだろ?」
「そんな記憶にないくらいいないのかよ。」
「うん、まぁ、そうだね〜。」
流すようにそう答えるわたしは、丁度運ばれて来たシーザーサラダを小皿へと取り分け始めた。
「男に興味なしって感じか。」
「まぁ、そうだね。」
「椿沙、モテるのに、勿体ないなぁ〜。」
「モテるのは大知の方でしょ?」
「いやいや!椿沙は気付いてないかもしれないけど、めちゃくちゃ椿沙モテてるからな?!」
「そんな事言われても、何も言われた事ないし。」
そう言って、取り分けたシーザーサラダを大知へと差し出す。
大知は「さんきゅ!」と言いながら、わたしが差し出した小皿を受け取った。



