「俺は、あいつと違って強引だし、わがままだし、お前のこと縛り付けたくなる……でも、世界中の誰よりも、お前のこと泣かせねー自信はある」
恭弥くんが一歩踏み出し、私の両肩を掴んだ。
逃げられないように真っ直ぐに見つめられ、息が止まりそうになる。
「咲那、俺と付き合って……もう俺にしとけばいいじゃんなんて言わねー。俺は、咲那がいい。咲那しかこの先、考えられない」
「恭弥くん……」
目頭が熱くなる。
凍りついた私の世界に、強引に熱をくれた人。
寂しいと言えなかった私の心に、彼は幸せという体温をくれた。
「……私、わがままな人は嫌いじゃないよ……恭弥くんがいい。恭弥くんの隣に、ずっといたい」
私が震える声でそう答えた瞬間、恭弥くんの顔が驚いたように固まった。
次の瞬間、彼は耳まで真っ赤に染めて、壊れ物を扱うような優しさで、でも力強く私を抱きしめた。

