俺が笑わせるから。~チャラ男王子の甘すぎる独占欲~



「あ、あのね、涼くん……」

「……なに?」


温もりを感じない冷たい返事。

返事はしてくれたけれど、分厚い参考書に視線を向けたままで、こちらを向いてくれる気配はない。



「今日、私たち付き合って1年でしょ?だから、これ、お弁当作ってきたの。涼くんの好きな甘い卵焼き入ってるよ。あと、それから……はい、ストラップ。私のとお揃いなんだ、ほら」



そう言って、小さくて可愛い2羽のシマエナガが仲良く並んでいるストラップを見せる。


それから、お弁当をトートバッグから出して涼くんの机にコトンと静かに置いた。



「これ、なに?」

「えっ……だから、お弁当……」

「……いらない。てか、今忙しいから僕に話しかけないで」



ここで初めて、涼くんと目が合った。


大好きな人と目が合って嬉しいはずなのに、冷たいその瞳に、一瞬だけ膨れた心が風船みたいに一気にしぼんでいく。