「霧島くん、最近ずっと塩対応じゃん? 無理して尽くしすぎだって」
「無理なんてしてないよ。ただ、喜んでほしいだけなの」
私の名前は桜宮咲那(さくらみや さな)。
自分でも自覚はあるけれど、一度「こう」と決めたら一直線なところがある。
1年前、ずっと片想いしていた学校一のクール王子こと霧島涼くんに奇跡的に告白されてから、私の世界は彼を中心に回り続けている。
サラサラな黒髪に、切れ長の瞳。
騒いだりしない大人っぽい雰囲気が素敵。
成績も優秀で、テストではいつも学年2位をキープしている。
そんな涼くんから告白されて付き合っているんだから、本当に奇跡だなって思う。
「……わかったわよ。そこまで言うなら応援してあげる。玉砕して泣きついてきても、背中叩いて慰めてあげるからね!」
「もう、玉砕前提なの……?」
苦笑いしながら、私は結衣ちゃんに手を振って教室を出た。

