「おー、おはよ。LIME?わり、寝落ちしたわ」
「えー!ひどーい!」
恭弥くんは適当に笑いながら、女の子たちの頭をポンと叩いたり、服を褒めたり。
誰にでも優しくて、誰のことも特別扱いしない。
学年一のチャラ男――それが、私の知っている朝日恭弥。
そうだ……。
昨日のあれは嘘で、気のせいだったんだ。
少しだけチクリと胸が痛んで、私は逃げるように自分の席へ向かった。
ところが。
「――っ、ちょ、恭弥くん!?どこ行くのー?」
後ろで女子たちの驚く声がした。
振り返る間もなく、私の隣の空席に、誰かがドカッと座り込む。

