「あんたには悪いけど私に弱いものいじめをするような趣味は無いの」
「はっ、ぜってぇ殺す」
臨戦態勢の依織につい、またため息が出てしまう。
私のその仕草1つ1つに腹が立ってしまうのか依織はまた舌打ちをして私に殴り掛かろうとした。
その時だった。
「ほーら、2人とも」
この場に似合わない凛とした優しい声が聞こえ、あの依織でさえピタリとその動きを止めた。
「また喧嘩?皆が恐がってんだろ、やーめーろ」
ゴンッ、と良い音を出したのは依織の頭。
殴ったのだ、力一杯。
「っってぇ!!おい慎!絶対殴る方間違ってんだろ!」
「合ってんだろ。どうせお前がまた雨音に食って掛かったんだろうが」
「なっ、どうして慎はそうやっていつもコイツの味方すんだよ!」
慎、こと荻山 慎之介は白夜の幹部でもあり私の……、
「当たり前だろ。だって雨音は俺の彼女だし」
「慎!」
最愛の彼氏でもある。


