「慎は女選びのセンスが無さすぎる!今からでも遅くねぇから俺が良い女紹介してやるよ!」
「必要ない。俺は雨音がいいから」
「親友にまでこんな扱いされるなんて、依織くんてば可哀想〜〜」
「てめぇっ、」
「こーら。雨音もからかっちゃダメだろ?」
慎の優しい手が私の頭を撫でた。
そんな、ふとした事でも私の胸は高まる。
「ほら、集会の報告。皆待ってんだから」
こうやって慎はいつも、すぐに喧嘩を始める私達の仲裁をしてくれた。
総長である私と、幹部である慎。
定期的に行われる集会は基本、総長と副総長だけが参加するのが暗黙のルールになっている。
だから、幹部である慎は一緒には行けない。
その事について慎は何も言わない。
むしろ言われた事は一切なかった。
集会の内容はだいたい情報交換や近況報告などをするだけの簡単なもので大した事が無ければすぐに終わるのだが、今日はだいぶ長引いてしまった。
「怒られてやんの」
プクク、と口元に手を当てわざとらしく笑う依織。
「あんたよりマシでしょうが」
…ほんと、こいつとは一生仲良くなれる気がしない。


