私はサンタに恋をしている。

気付けば日付を超える直前だ。



「ふわぁ……あとちょっと…」



そうシャーペンを握り直した時、自分の絆創膏だらけの指が目に入った。








何をしているんだろう、私は。




なぜか涙が出てくる。



訳もなく、涙が出てくる。




気付けば1人でシクシクと泣いていた。










その時だった。














「サンタの助けが必要な子供はどこですかー?」














あの時より少し低くなった、でも聞き慣れた、大好きな声がした。





振り向くと、そこにはあの時と変わらない笑みをしたルイが居た。






「る、い……?」



「めっちゃ泣いてんじゃん。間抜けヅラ!」




私は即座にルイの胸に飛び込んだ。



その反動で転びかけるも、しっかりと受け止めてくれた。





「本当にどうしたんだよ。そんなに俺が恋しかったか?」




ルイにとっては冗談であるそれは、私にとっては違った。





こくり。





こっそりとルイの顔を見上げる。



苺のように真っ赤だ。






「ふは!間抜けヅラ!」


「は、はあ?!…………ともかく、お前15なのにまだサンタの助けが要るんだろ。
何に困ってんだ?ユキ」



照れ隠しなのか早口にルイがそう言った。



あ、また頭の中に嫌なことが流れてくる。



その顔を見たのか、ルイが優しく私の頭を撫でてくれた。





「お前のプレゼント、分かったぞ」



「え………?」





ルイはニカっと笑った。





「俺だ!」





「………は?」



「俺がお前の彼氏になって、お前を守ってやる」



「…………それはサンタとしての義務?」






ルイは少し顔を赤らめた。




「…いや…………俺の願い」




「ぷっ、あははははは!もー、素直じゃないなぁ。


………でも、今やっと分かったよ。


私、サンタに恋してた。今までも。これからも。





ねぇルイ。私の彼氏になってくれますか?」




ルイはまたニカっと笑った。