危険すぎる恋に、落ちてしまいました。番外編2

車内は、ほのかに清潔な匂いがした。

シートも、ハンドルも、何もかも“整って”いて、秋人っぽい。

美羽は初めて秋人の車に乗るせいか、なぜか背筋がぴんとしてしまう。

「緊張してる?」

秋人が横目で見て、笑った。

「え!?してないよ!?」

「はは、してるねぇ」

「してないってば!」

美羽がむきになると、秋人は楽しそうに笑った。

「なんか、ドライブデートみたいだね」

「……っ!」

美羽は一瞬、呼吸を忘れた。

「え?!もう!秋人くんたら!そういうこと言わないの!」

慌てて窓の外を見る。
頬が熱い。自分でもわかるほど。
秋人は「はは」と軽く笑って、余裕の声。

「冗談だよ」
「相変わらず変わってないね、美羽ちゃん」

「……もう」

美羽は小さく唇を尖らせた。

その時、スマホが震えた。
莉子からだった。

美羽はスマホの画面を見て、ぱっと出る。

「もしもし〜?」

『美羽〜?!久しぶり〜!!』

莉子の声は相変わらず元気すぎて、耳が嬉しい。

『美羽の家でパーティーするんだって?じゃあ遼くんと遊びに行くね〜!』

「え、話早っ」

美羽は笑って返す。

「もとはパーティーじゃなかったんだけどねー。悠真くん倒れそうだったから」

『そりゃ悠真くんと二人きりだったら椿くんも怒だよ〜!』

「……そうかな?」

美羽は苦笑いする。
莉子がケラケラ笑った。

『じゃあまた後で♪』

「うん、またね!」

通話を切ると、秋人がちらり。

「莉子と遼くんも来るって?」

「うん、そうみたい」

「玲央くんと碧くんは仕事で遅くなるみたいで、今日は来れないって」

「そっか。まあ皆社会人だしね。急には難しいよ」

秋人は穏やかに笑って、車を走らせた。

美羽は、なんだか自分だけが高校の時のままみたいで、少しだけ胸があたたかくなった。