一日が終わりかけた夕方。
職員室でデスクを片づけながら、美羽はスマホを手に取った。
(悠真くん、大丈夫かな……)
とりあえず椿くんに連絡しなきゃ、と美羽はスマホの画面をタップする。
『今日、悠真くんが駅で倒れそうだったから、うちでごはん食べさせるね!』
送信。
数秒。
すぐに電話が鳴った。
椿からだ。
美羽は「早っ」と思いながら出る。
「もしもし〜?」
『……お前なぁ』
第一声が、すでに不機嫌だった。
「え、なに?どうしたの?」
『どうしたのじゃねぇよ。俺たちの家だぞ?』
『悠真一人はダメだろ。もうちょっと……誰か誘え。莉子でもいいから』
「ええ?莉子?」
美羽はけろっとした声で返す。
「まぁ、いいけど。なんでそんな怒ってるの椿くん?」
電話の向こうで、椿が深いため息をつく気配がした。
『……もういい』
『とりあえず何人か誘っとけ』
「え、ちょ……椿くん?なんでぇ?」
ぶちっ。
通話が切れた。
美羽はスマホを見下ろしながら、ぽかん。
「……なに怒ってんのよ、もう」
ふう、と息を吐いた。
その瞬間――背後から、声。
「何々〜?美羽ちゃん家でパーティーするの?」
振り返ると、白衣のままの秋人が、にこやかに立っていた。
保健医の先生――あの頃のままの爽やかな笑顔。
ただ、大人になった分だけ、少し落ち着いた雰囲気が増していた。
「秋人くん!びっくりした!」
「いや、パーティーじゃなくて、悠真くんが空腹で倒れそうで……」
秋人はくすっと笑う。
「そっか。じゃあ、俺も行っていい?色々手伝うよ!」
「えっ、手伝ってくれるの?」
美羽の顔がぱあっと明るくなる。
「ありがとう秋人くん!助かる〜!」
「じゃあ、買い出し行こっか」
秋人は軽くウインクをして、キーをくるりと回した。
美羽は心の中で小さく叫んだ。
(あ……椿くん、これ知ったら絶対怒るやつだ)
職員室でデスクを片づけながら、美羽はスマホを手に取った。
(悠真くん、大丈夫かな……)
とりあえず椿くんに連絡しなきゃ、と美羽はスマホの画面をタップする。
『今日、悠真くんが駅で倒れそうだったから、うちでごはん食べさせるね!』
送信。
数秒。
すぐに電話が鳴った。
椿からだ。
美羽は「早っ」と思いながら出る。
「もしもし〜?」
『……お前なぁ』
第一声が、すでに不機嫌だった。
「え、なに?どうしたの?」
『どうしたのじゃねぇよ。俺たちの家だぞ?』
『悠真一人はダメだろ。もうちょっと……誰か誘え。莉子でもいいから』
「ええ?莉子?」
美羽はけろっとした声で返す。
「まぁ、いいけど。なんでそんな怒ってるの椿くん?」
電話の向こうで、椿が深いため息をつく気配がした。
『……もういい』
『とりあえず何人か誘っとけ』
「え、ちょ……椿くん?なんでぇ?」
ぶちっ。
通話が切れた。
美羽はスマホを見下ろしながら、ぽかん。
「……なに怒ってんのよ、もう」
ふう、と息を吐いた。
その瞬間――背後から、声。
「何々〜?美羽ちゃん家でパーティーするの?」
振り返ると、白衣のままの秋人が、にこやかに立っていた。
保健医の先生――あの頃のままの爽やかな笑顔。
ただ、大人になった分だけ、少し落ち着いた雰囲気が増していた。
「秋人くん!びっくりした!」
「いや、パーティーじゃなくて、悠真くんが空腹で倒れそうで……」
秋人はくすっと笑う。
「そっか。じゃあ、俺も行っていい?色々手伝うよ!」
「えっ、手伝ってくれるの?」
美羽の顔がぱあっと明るくなる。
「ありがとう秋人くん!助かる〜!」
「じゃあ、買い出し行こっか」
秋人は軽くウインクをして、キーをくるりと回した。
美羽は心の中で小さく叫んだ。
(あ……椿くん、これ知ったら絶対怒るやつだ)



