医務室。
カチ
カチ
カチカチカチ
時計の針が、妙な速さで進んでいた。
透はゆっくりと目を開ける。
天井がぼやけて見えた。
「……ここ……」
ずっと寝ていたせいか、喉が乾いている。
体も重い。
視界の端で、誰かが動いた。
「透!」
芽吹だった。
椅子から立ち上がり、透の顔を覗き込む。
サラリとした長い髪が、頭を傾げた反動で流れる。
「大丈夫?どこか痛む?」
透はしばらくぼんやりしていた。
それから急に体を起こす。
「フォールは?」
芽吹が一瞬黙る。
「……外で通信受けてるよ」
透は額を押さえた。
頭の奥がズキズキする。
「変な夢見てた」
「夢?なんの?」
「時間が……」
言葉を探す。
「壊れてたっていうのか、アレは…」
芽吹は何も言わない。
ただ透の手を見た。
強く握っていた跡が、少し赤く残っている。
よほど、不可解で悪い夢だったのだろう。
そのとき。
医務室のドアが開いた。
フォールが入ってくる。
「お、起きたか」
いつもの軽い声。
だが目は笑っていなかった。
「お前さ、本当に無茶すんなよな」
透は眉をひそめる。
「何があった」
フォールは窓の外を指した。
夜の港が見える。
その上空で、空が歪んでいた。
「異常空間発生だよ」
フォールは肩をすくめる。
「場所は港湾地区」
芽吹が息を飲む。
「……ECHOが原因?」
「たぶんな」
フォールは振り返った。
「行けるか、クロノス」
透はベッドから降りる。
足元が少しふらつく。
それでも針を握る。
「行くしかないだろ」
フォールは笑った。
「そう言うと思った」
芽吹も立ち上がる。
「私も行くよ、異論は認めないから」
フォールは二人を見て、少しだけ目を細めた。
「まったく」
小さく呟く。
「問題児ばっかだな」
その言葉の奥に、
ほんのわずかな寂しさが混じっていた。
カチ
カチ
カチカチカチ
時計の針が、妙な速さで進んでいた。
透はゆっくりと目を開ける。
天井がぼやけて見えた。
「……ここ……」
ずっと寝ていたせいか、喉が乾いている。
体も重い。
視界の端で、誰かが動いた。
「透!」
芽吹だった。
椅子から立ち上がり、透の顔を覗き込む。
サラリとした長い髪が、頭を傾げた反動で流れる。
「大丈夫?どこか痛む?」
透はしばらくぼんやりしていた。
それから急に体を起こす。
「フォールは?」
芽吹が一瞬黙る。
「……外で通信受けてるよ」
透は額を押さえた。
頭の奥がズキズキする。
「変な夢見てた」
「夢?なんの?」
「時間が……」
言葉を探す。
「壊れてたっていうのか、アレは…」
芽吹は何も言わない。
ただ透の手を見た。
強く握っていた跡が、少し赤く残っている。
よほど、不可解で悪い夢だったのだろう。
そのとき。
医務室のドアが開いた。
フォールが入ってくる。
「お、起きたか」
いつもの軽い声。
だが目は笑っていなかった。
「お前さ、本当に無茶すんなよな」
透は眉をひそめる。
「何があった」
フォールは窓の外を指した。
夜の港が見える。
その上空で、空が歪んでいた。
「異常空間発生だよ」
フォールは肩をすくめる。
「場所は港湾地区」
芽吹が息を飲む。
「……ECHOが原因?」
「たぶんな」
フォールは振り返った。
「行けるか、クロノス」
透はベッドから降りる。
足元が少しふらつく。
それでも針を握る。
「行くしかないだろ」
フォールは笑った。
「そう言うと思った」
芽吹も立ち上がる。
「私も行くよ、異論は認めないから」
フォールは二人を見て、少しだけ目を細めた。
「まったく」
小さく呟く。
「問題児ばっかだな」
その言葉の奥に、
ほんのわずかな寂しさが混じっていた。



