跳べない君と、はねない私

放課後になる頃には、すっかり体が重くなっていた。

一刻でも早く帰りたい。

そんなことを思いながら、教室を飛び出した。

だけど、生徒玄関まで来たところで、手に持っていた紙袋に気づいた。

昨日、友木くんから借りたタオル。

返し忘れてた。

そのことに気づいて、足早に教室へ引き返した。

「……やば」

小さく呟いて、来た道を引き返す。

放課後の校舎は、さっきまでとは少し違って見えた。

廊下には部活へ向かう生徒がちらほらいるものの、教室の並ぶフロアはだいぶ静かになっている。

自分の教室が見えてくる。

まだ友木くんいるかな。

そんなことをぼんやり考えながら、教室の前まで来た。

ドアに手をかける。