待ち合わせの時刻に、喫茶店に行って待っていると、彼が現れた……。

年齢は23歳位、美青年といっていい顔立ちをしている。


「あぁ……。いよいよ始まったかい」彼が口を開く。

「始まったって? 何が?」僕は訊く。

「見たんだろう? あ、僕は紅茶を頼む……」

「見たって何を?」

「底無しの暗黒を、虚無をさ……」