クズにはクズのやり方で

 本間くんはドリップコーヒーを上にあげて、ゴミ箱にポイッと雑に捨てていた。

「渋谷?」

 ああ、昨日バーに行ったな。

 適当に答えておくか。

「いや、行ってないよ」

 何事もなかったようにコップに口をつけて、私は言う。

「……ふーん、そうですか。じゃあ、これはなんですかね」

 スーツのポケットからスマホを取り出して、スマホ画面を見せてきた。

「……これ…」

 私は本間のスマホを奪い、目を見開いた。

「なんでこれ撮ったのかですか?」

「……っそう…だよ。なんで写真なんか撮ってんのよ」

 私は唖然とした。

 本間くんに知られるなんて、思ってもみなかった。

 私が見たのは、私と見知らぬ男性が肩を組みあい、ホテルへと消える姿が映されていた。

 真っ青になり、私は言葉を失った。

 本間くんのスマホを持ったまま私は、おそるおそる本間くんを見た。

「…鳳凰さんに言葉で聞いただけじゃ、かわせられると思ったので、証拠写真撮っておいたんですよ。これで、なにも言えなくなりましたよね」

 本間くんはニヤリと口角を上げていた。

 私が持っていた本間くんのスマホを取り上げようとした。