恋愛も仕事のことも私がお酒を飲みながら、愚痴を零した。
それを全部マスターが聞いていたので、覚えていたのだろう。
「…なんか最近恋愛自体めんどくさくなってるのかも」
「ふーん。そっか。そんなときもあるよね。あっ、お客さんだ。いらっしゃい」
マスターはお客の対応をするため、席を誘導していた。
「…はぁ…」
私は頬杖をついて、マスターが作ったいつものお酒を一口で飲み干す。
「ぷふぁ、マスター、おかわり」
あははと笑いながら、私はガラスを上にあげて楽しそうにした。
騒がしくしていたら、「おねぇさん」と声をかけられた。
それは、見知らぬ男性だった。
「…はい? なんですか?」
私は酔っぱらっていて真っ赤な顔で、薄目で睨みつけて、グラスを上にあげる。
「…おねぇさん、可愛いよね。酔っぱらってる姿も可愛い。ねぇ、今から飲まない?」
見知らぬ男性は肩を回して、私の隣に座ってきた。
はぁ、なんか頭回らない。
うーん、なにこいつ、手出すの早そう。
初対面から、肩回すとかあり得ない。
くそ、遊んでるんだろう。
見た目も私の好みじゃない。
まぁ、いっか。
遊ぶ程度ならね。

