クズにはクズのやり方で

 本間くんは返事をして、「なんっすか」って言いたげに私をまっすぐ見てから、隣にいる女性に言い放った。

「あ、今日はなしで。ちょっとさ、この子と続きするから」

 本間くんは私の腕を掴んで、「こういうことだから」と言って、お帰り下さいと手を帰る方向へと促していた。

「はぁ? さっきまでいい感じだったのに、何? このまま一緒にホテル行こうよ。ねぇ、このおばさん、置いて」

「お、お、ばさん…」

 私は女性の言葉を繰り返し、言葉にする。

 女性の言葉に私は驚きを隠せないでいた。

「…お前なんかよりも、こっちの方が好みだから。なぁ、お前よりもいろんな女の子いるしな」

 あざ笑いながら、本間くんは手を振っていた。

 女性は「最低―っ」と大きい声で叫んで、消えていった。

「…あのさ、腕離してもらえる? 女の子帰ったけどいいの?」

 私はそう言うと、本間くんはすぐ腕を離した。

「いいんですよ、別に。彼女じゃないですし。ってか、仕事帰りですよね。お疲れさまです」

 お疲れ様ですとピシッと背筋をまっすぐにして頭を下げた。