クズにはクズのやり方で

 誰かに呼ばれたと思い、デスクに突っ伏していた私は飛び起きた。

「……はっ……」

「鳳凰さん」

 声をした方へ振り向くと、目の前には佐藤がいた。

「……っ佐藤? あ、どうした?」

 髪を整えて、すぐに起き上がる。

「この度は申し訳ありませんでした。私のせいでご迷惑おかけしました」

 佐藤は出勤するなり、勢いよく頭を下げた。

「…まぁ、社長の理念だったからクレーム入ったけど。先方に…いや、仕事が出来ないってことは心の内に秘めておいて。出来ないって思っても言葉にしない。今度からいい?」

 仕事モードへと切り替わり、私は佐藤に注意をした。

 佐藤は涙を出すことなく、仕事のミスを受け入れたのか気が強いだけなのか分からない。 

 きちんと謝って、自分のミスとして捉えられているなら、それでいいと思った。

 だけど、そろそろ佐藤にはミスを減らしてほしい。

 それから、私は仕事をした。

 退勤である時間だが、残業をしないと仕事が終わらない。

 二〇時になり、そろそろ退勤できる仕事量になってきた。

 自販機でコーヒーでも買ってから、仕事を終わらせようと頑張った。