クズにはクズのやり方で


「はい」

 佐藤は吉岡さんに呼ばれて、会議室へ連れていかれた。

 佐藤は吉岡さんに叱られるのは目に見えている。

 吉岡さんは感情的に言うのではなく、冷静的かつ言葉を選んで伝えるはずだ。

 それがとてつもなく怖いのだ。

 吉岡さんから言われたことは正しいので言い返せなくて、自分に怒るしかないのだ。

 私は自分のデスクから離れて、休憩室で仮眠を取った。

 誰もいない休憩室でプルプルプルとスマホ音が鳴り響く。

 枕の傍に置いていたスマホを左手で探して手に取る。

「誰よ」

 私はようやく眠りにつこうとしていた時にスマホ音がした。

 寝返りをして、薄目で通話ボタンを押した。

「…っはい」

「あ、鳳凰ちゃん」

「うん? その声はマスター?」

「そう、マスターだよ。鳳凰ちゃん今、大丈夫?」

 電話をかけてきたのは、バーのマスターだった。

 バーの常連になってから一年経った頃、たまたまマスターが用事で抜けないといけないときに、私がバーの手伝いをした。

 その時に連絡先を交換した。

 新作のパフェが出来るときに、いつも連絡がくる。

 電話は初めてだったので、驚いている。