クズにはクズのやり方で

「マスター。この人、どうにかしてよ~。マスター、忙しいの分かるんだけど」

 マスターは両手を合わせて、「ゴメン、予約のお客さんこれからも来るからさ」と眉を顰めて申し訳なさそうに言う。

「分かりました。マスター、頑張ってください」

「ありがとう。鳳凰ちゃん」

 手を振って、マスターは仕事へ戻った。

「……ふぅ」

 私は一度ため息を吐き、落ち込んでいる京極さんをさっきより強く肩をバシッと叩く。

「痛ッ…何するんですか?」

 涙いっぱい目に溢れていた。

 京極さんはまた泣きそうになっていた。

「ヘラヘラしてんじゃないよ! 私だってこんな風にヘラヘラしていたいよ。でも、やることやんないといけないし。悩んでも意味がないんだよ。京極さん」

 私は立ち上がり、座っている京極さんに言い放つ。

「……分かってますよ。僕だって…」

 そう言ったら、また落ち込んで何回もため息を吐いていた。

「私だって、それなりに悩んでるし。あなただけが辛い訳じゃないんだから!」

 ずっと落ち込んでいる京極さんに私は頭にきた。

 私だって、言えない想いがある。