クズにはクズのやり方で

「じゃあ、私もビール飲みましょうかね。あとはうどんを。すいません」

 私は近くにいた店員を呼んだ。

 お店が混んできたので、店員は慌ただしく動き回っていた。

「はい、お待たせしました」

「ビール一つとうどん一つお願いします」

 メニュー表を開いて、吉岡さんはメニューを指さして店員に伝えた。

「ビール一つとうどん一つですね。少々お待ちください」

 メニューを頼んだ後、吉岡さんに目を向けようとした時、吉岡さんの背後には見覚えがある人物がいた。

「え? マスター!」

「え? 鳳凰ちゃん! なんでここに」

「いや、マスターも」

「あ、僕はちょっと飲みに来ていてね。また、お店で待ってるね」

 財布を片手に持ち、慌てて店に出ていた。

 どうしたんだろう。マスター。

 何かあったのかな。

「なに、知り合い?」

「あ、はい。行きつけのバーのマスターで」

「へぇ、いいね、それ」

「そうですかね」

「そうよ。職場以外で話せる場所があるのはいいわよ」

 吉岡さんはそう言った後、私が頼んだビールとうどんが運ばれてきた。

 吉岡さんと話をしながら、うどんを啜って、ビールを飲むを繰り返した。