クズにはクズのやり方で

「吉岡さん……はぁ…」

 吉岡さんは思ったことをすぐ実行するタイプだ。

 私が何を言っても無駄だ。

「……行くか」

 スマホを開いて、吉岡さんから送られてきたURLをタップした。

 そこのお店は居酒屋で評判はかなりよくて、美味しいのはうどんだという。

「へぇ、いいじゃん。さすが、吉岡さん」

 少し口角を上げてから、鞄を持ち、居酒屋へと直行した。

 職場からはそんなに遠くない距離だ。

 一駅乗り継いだら、歩いて数分で着く。

 目印は看板には大きい狸があるという。

「どこだ」 

 周りを見渡して、グーグルマップで狸がある居酒屋を探す。

「うん? これか。あった」

 お店の看板には大きい狸が見えた。

 これは分かりやすい。

 感心しながら、横断歩道を歩いて、のれんをくぐってお店に入った。

「いらっしゃいませ」

 明るい声が響き渡り、店内を見渡して、吉岡さんを探す。

 そこにはお団子頭の吉岡さんを見つけた。

「吉岡さん!」

「鳳凰! 待ってたよ! なんだ、そんなに疲れてないじゃん」

 吉岡さんはビールを片手に持ち、気持ちよさそうに飲んでいた。