クズにはクズのやり方で

 黒歴史になった元カレのことは好きだった。

 好きで好きで、どうしようもなかった。

 だけど、裏切られた。

 愛には、永遠はない。

 そう思って、恋愛の好きや愛とかはもう私にはいらないと思った。

 でも、今の私は前の私とは違う。

「…京極…さん。私……私も好きだと思います」

 私は膝に両手をギュッと強く握りしめた。

 京極さんの返答は分かっているけど、この静けさで緊張が走った。

「僕も好きです」

 京極さんは私の方を向き、改めて、私に告白をした。

「…はい。よろしくお願いします」

 私は深々とお辞儀をした。

 すかさず、京極さんは「こちらこそ、よろしくお願いします」と満面な笑みで答えた。

 お互い緊張が解けて、笑いがこみ上げる。

「アハハ、アアア…」

「どうしたんですか? 京極さん」

 京極さんはソファーに寄りかかり、ネクタイを緩めて、天井を見上げた。

 ネクタイを緩める姿に、私は胸の奥がざわめいた。

 その姿に目を逸らして、なにも映っていないテレビを見つめて、視線を合わせないようにした。

「いや…なんか考え深いなって。鳳凰さんと付き合えるとか」

「嬉しくないように聞こえますけど」