クズにはクズのやり方で

 メニュー表を見ていたが、急に目つきが真剣な表情に変わった。

 本間くんは真剣なまなざしを私に向けた。

 真剣なまなざしは職場にいる真面目さの目ではない。

 本気で想っている目だった。

「本間さん。本当に言ってるんですか?」

 京極さんは二人の間に割って入り、本間くんに疑問を投げかける。

「本気ですよ。鳳凰さんにも告白しましたし」

 すみませんと店員を呼び、メニュー表を広げて、メロンソーダーを頼んでいた。

「それ、ほんとですか? 鳳凰さん」

 店員が去った後、京極さんが私の方に顔を向けた。

 京極さんは私に顔を向けて、分かったのだろう。

 いつもより私がまばたきが多く、固まっていた。

「…はい。でも、お断りしました」

「そうなんですよ。でも、俺諦めないんで。覚悟していてください。俺、恋愛クズだけど。意外に尽くすタイプだからよろしくお願い致しますね、鳳凰さん」

 本間くんは前かがみに私を見てから、スマホを弄り始めた。

 こいつ、本当に私のことが好きなのか。

 疑問すら沸くが、先ほどの言動は本気なのだろう。

 私のことが好きなのは確かだと思う。