クズにはクズのやり方で

 本間くんは頬杖をつき、小豆さんの方に身体を向き直して聞く。

「ちょっと…本間くん。失礼だから!」

 私は怒りを抑えるように、小さな声で呟く。

「大丈夫ですよ。私は、三〇歳です。本間さんはおいくつですか?」

「そうなんですね。俺っすか。俺は、二三歳です。京極さんはいくつですか?」

 小豆さんの年齢を聞いても、本間くんは驚くことなく、淡々と答えた。

 急に、京極さんに話を振った。

「ああ、僕ですか。僕は二九歳です」

「え? 若っ。まだ、二十代なんですか?」

 私は京極さんの年齢に目を丸くした。

 同世代かなと勝手に思っていたから。

「と言っても、もうアラサーですよ。鳳凰さんは?」

 京極さんが私に聞いてきたので、答える。

「三二歳です」

「一番年取っているのは鳳凰さんですね」

 私をからかうように本間くんはうぇーいと言ってから、メニューを手にした。

「はぁ、あなたはなんで鳳凰さんに構うんですか? 他の女性探せばいいじゃないですか? 鳳凰さん、困ってますから」

 京極さんは一つため息を吐いてから、本間に言う。

「いや、本気ですよ。鳳凰さんのこと好きです。冗談でもなく」