クズにはクズのやり方で

「…そう言ってもらえると助かります。き、緊張しますね……」

 大きく息を吐いて、ズボンからハンカチを取り出して、おでこに伝っている汗を拭き取る。

「そんな緊張しなくても…私と本間くんですから大丈夫ですよ」

 私は眉尻を下げて、緊張をほぐす。

「…いや……そうですけど。人と会うのも久々で。…なんか緊張しちゃって」

 落ち着かない様子で京極さんは視線を泳がせた。

 本当に緊張してるんだ。

 ってか、そんな友達いないの

「京極さんって、友達いないんですか?」

 目の前にいる京極さんに聞くと、肩をビ?っと揺らしてから私の方へ顔を向けた。

「…そうです。彼女一筋で行動してきたので、その仇がこれです。だから、友達というのはバーのマスターや鳳凰さんくらいなんですよ。だから、友達とか複数人で行くのなんて久しぶり過ぎて。ふぅ……」

 本当に友達いないんだ、京極さん。

 緊張でいつもよりも挙動がおかしくなっている。

 これで、本間くんと昼食食べれるのか。

 京極さんの様子に不安が強くなった。

 京極さんと私が話している中、「お待たせしました」と本間くんが軽く手を振ってこちらへやってきた。