クズにはクズのやり方で

 私と京極さんは嵐が去り、本間くんの後ろ姿をまっすぐ見つめた。

 少し間があったが、私は言葉にした。

「すいません、面倒なことに巻き込んでしまって」

 私は頭を下げた。

 京極さんに関係ないことなのに、迷惑かけるなんて。

「別にいいですよ。それ以上に、僕、鳳凰さんに迷惑かけましたし、そのお礼です。まぁ、こんなことしかできませんが……」

 京極さんの言葉の続きがあるのかと、口を開くのを私は待っていた。

 京極さんの手を見ると、震えていた。

 思わず、京極さんを呼んだ。

「…あ、すいません。あああ、僕、ちゃんと出来てました? あんな人、世の中にいるんですね。いや、衝撃なことばかりで口には口で応戦しましたけど…ほんと、大丈夫でした?」

 京極さんは我に返り、顔を上げた。

「アハハハ…ハッハッハッ」

 京極さんの姿を見た。

 思わず大きい口を開けて、腹を抱えて私は笑った。

 急に私が笑うので、キョトンとしたように京極さんは目を丸くした。

「ど、どうしたんですか?」

「だって、いつも見ていた京極さんと別人だから。変わったのかなって見ていたら、変わってなかったから。ハハハ」