王子様を助けたら子供を授かり溺愛されてどこまでも追いかけてくる件

そして二人は二日後王都に向けて出発した。

知らせをやって王都でジュージア達と合流したのだ。

今ルカはオルカイ帝国の王都の中央役所に来ている。

薬屋の名簿を見せてもらっているのだが、さすが王都だ。薬屋は100件以上もある。

その一軒一軒をしらみ潰しに捜し歩くつもりだ。

ルカたちはお忍びで来ているので、長い剣は持っていない短剣はそれぞれ服の中や靴の中に忍ばせている。

服もオルカイ帝国の一般の人が着るような楽な服を着ている。

2月なのでまだ寒さが残るうえに船の旅に備えて厚手のコートも羽織っている。

部下に薬屋の名簿を書き写させている間にルカはヨンと二人でぶらぶらと役所の中を歩いている。

ここでは女性の姿も多くみられる事に気付いた。

「ヨン、オルカイ帝国では女性の社会進出が進んでいるな、これはわが国でも見習わないとな。服装も動きやすいものを着ている女性が多いし、役所には制服のようなものがあるみたいだ。勉強になるな」

お忍びで来ているので色々聞けないのが残念だと思いながら、歩いていると前を歩く二人連れの女性達の会話が聞こえてきた。

「ねえ、今日ってシャリの木の薬屋さんがチェックに来る日よね。先回来た時に保湿クリームと髪の毛の香油を頼んでおいたんだ。あとで一緒に行ってみる。確かマリアさんて言ったよね。いつも来る人」

「そうね、もうそろそろ来るんじゃない。あっ、ほら来た来た」

ルカは“シャリの木”と聞いた時から耳をそばだてて居たのだが、マリアという名前が出てヨンと思わず顔を見合わせた。

そして女性達の見ている方向を確認すると、そこにマリアがいた。

手に大きな籠をもって、今まさに役所のドアを開けて入ってきたところだ。