王子様を助けたら子供を授かり溺愛されてどこまでも追いかけてくる件

マリアはお婆さんにあらかじめ言われたように湯を沸かしベッドにぬれてもいいように布を敷いたりこまごまと動き回っておろおろしている。

「マリア、大丈夫よ。まだ時間がかかるから、ゆっくりしていて、そうだ今のうちにシャワーを浴びておこうかな、髪も洗いたいし」

「ええ~っ、シャワーなんか浴びていいんですか?お風呂で倒れたらどうするんですか、私も一緒にお風呂に入ります」

「何言ってんのよ大丈夫よ。産後は何日もシャワーも浴びられないかも知れないから、本格的に陣痛が始まる前にシャワーを使って置くようにと、お婆さんも言ってたわ」

そういったが、マリアは風呂には入ってこなかったが風呂場の前でうるさいほど大丈夫か大丈夫かと言いながら行ったり来たりしていた。

そんなマリアを笑いながらも、マリアがいてくれることに感謝してもしきれない。

どんなに心強いか…マリアがいたからフォブル村を出る決意をしてここ王都で落ち着いて薬屋を営んでいられるのだ。

出産に関しても心配なんかしたことはない。

その夜、サオリーナは元気な男の子を産んだ。

金髪に青い目の世界一可愛い我が子にサオリーナもマリアも取り上げてくれた産婆もメロメロになった。

「これまで100人以上取り上げてきたけれど間違いなくこれまでで、いやこれからもぶっちぎりで一番きれいな赤ん坊だ。こんなに美しい赤ん坊は見たことがない。きっと父親の色を引き継いだんだろうが、こりゃあ大きくなったら大変だ。娘っ子が放っておかないだろうな」

”う~~ん”とサオリーナもマリアもつくづくと赤ん坊の顔を見て、さもあらんと将来心配になってしまった。

お産は軽かったようだ。”こんなに軽いお産なら後10人でも産めるよ”と恐ろしい事を言ってがははと豪快に笑っていた。

5日ほど養生すればいつものように動いても大丈夫だと太鼓判を押してくれた。

産婆のお婆さんはお乳の飲ませ方や、お風呂の入れ方を丁寧に指導してくれて帰って行った。

何か心配な事があれば隣にいるのでいつでも聞きに来るんだよと言ってくれた。