王子様を助けたら子供を授かり溺愛されてどこまでも追いかけてくる件

本当に儲けさせてもらって二人でうはうはニコニコしてしまう。

薬もフォブル村で売っていた時の2倍くらいの値段をつけているのだが、それでもシャリの木の薬は安くてよく効くと評判で、サオリーナは薬作りに毎日励んでいるのだ。

週に1日はお休みにしているのだが、その日もサオリーナは薬作りを休むことはできない。

マリアは休みの日に香水の調香の勉強をしている。

図書館に行って香水の作り方や元になる花やハーブの本を借りて来て頑張っている。

店に立ってお客様の相手をしてくれるのは、マリアの仕事になっている。

処方箋の調剤も多いので、作り置きの薬やスキンケアや手荒れの塗り薬を作る合間には処方箋の調剤が入りサオリーナの一日はあっという間に過ぎていく。

でも、朝と夜は必ずきちんとサオリーナが作って食べている。ただここに来てからお米が手に入らないためご飯が食べられないのが悲しい。

そして、この頃は立っているのも苦痛なほどお腹が大きくなってきた。

調剤中は座っていられるので何とか続けていけるが、出産したらしばらく店は閉めなければいけないだろうとマリアと話している。

初めての出産でいつ頃普通に動けるようになるのかわからない。

マリアは子育ては自信があると言うが出産については全くの無知なのだ。

ありがたいことに産婆は隣のおばあさんがベテランで若い産婆候補の指導もしていると言うから、二人とも大船に乗ったつもりでいる。

初めての出産では本来は不安が大きいのだろうがサオリーナには全く心配はない。

お婆さんの言うとおりにしていれば大丈夫という精神的な安定が妊婦生活を支えてくれていた。

産み月を迎えた気候の良い5月のある日、朝からお腹の張りを感じてもしかしてと思って気を付けていると昼過ぎから時々お腹が痛くなってきた。

隣のお婆さんにはマリアが知らせてくれているので痛みの間隔が10分ほどになったら呼びに来るように言われている。