王子様を助けたら子供を授かり溺愛されてどこまでも追いかけてくる件

サオリーナとマリアは1週間もしないうちに、比較的中流階級の人が多く住む住宅街の商店が沢山集まる一角に前も薬屋だったと言う家を斡旋してもらえた。

そこは役所の所持する家らしく役所の希望の職種の者にしか貸さないらしい。その上医者や薬屋だと賃料もぐんと安く借りられる。

中は好きに改装しても構わないと言う事だ。

場所も夕方くらいまでは各お店も開いていて、飲み屋街はないので夜も安心だと言う事だった。

二人で見に行ってみると全く手を入れなくても薬屋としてそのまま店が始められそうだった。

家は充分広く店は大きすぎるほどだった。裏には少しだけれど庭があり薬草を植えるのにはちょうどいい広さで、日陰を好む薬草が多いのでその点も丁度良かった。

前の薬屋が年のせいで辞めてしまって皆困っていたと言う事だった。

この一帯には薬屋がないので少し離れた所からも買いに来ていた人もいたそうで、薬屋が入ってくれるなら大喜びだと近所のお店の人が入れ代わり立ち代わり寄って来ては、ぜひここに来て欲しいと言ってくれた。

調剤室も店の中にありサオリーナは子供ができたら目の届くところに居させたいので、そう言う空間も欲しかったのだが、この広さでは充分に可能だ。

棚などもそのままにしてあったが、子供の遊べる空間を作る為に少し店の中に手を入れた。

店から家に入るとキッチンがあり、ダイニングにはテーブルがその横にはソファーまで置いてあった。

家具付きと言う事らしい。1階に一部屋と2階に二部屋ある。ベッドも備え付けられていた。

風呂にはシャワーもある。シャワーは二人とも王都の宿で初めて見た。

夏はさっと汗を流せてとても便利だと感激したのだ。そのシャワーが風呂についていて、それもここに決めた要因だった。

王都に来て2週間後にはこの家に住む事が出来て、その2週間後には薬屋として店を開ける事ができた。

全く運がよかった。斡旋屋も宿の主人もいい人で、その後もよく薬を買いに来てくれる。