王子様を助けたら子供を授かり溺愛されてどこまでも追いかけてくる件

林からの帰り道シャリの葉っぱが一杯入った籠を持っているルカの隣に並んだサオリーナの手に、ルカの手が当たるのを感じながら二人は距離を取れないでいる。

しばらくするとルカはサオリーナの手を握った。サオリーナはされるがままで顔は赤くなるが手を振りほどいてはこない。

ルカはサオリーナの小さくて暖かい手のぬくもりがあまりにも心地よくてたまらなくなった。

その時その手がルカの大きな手をぎゅっと握り返した。

ルカはびくっとしてサオリーナの横顔を見つめた。

サオリーナはゆっくりと顔をルカに向けた。耳を赤くして恥じらいながらルカを見つめる少しうるん瞳がサオリーナの戸惑いと恥じらいと喜びを伝えてくれた。

ルカは思わずサオリーナを抱き寄せてその額にキスをした。

サオリーナはちょっとびっくりしたようだが逃げることもせずルカの胸に頭を寄せて二人はぴったりとくっついたままで、ルカは籠を地面にそっと置いてサオリーナを自分の腕の中に抱きいれた。

サオリーナが背中に手を回すのを確かめて、ルカは少し体を離して片方の手をサオリーナの後頭部に固定して唇を合わせた。

長い口づけだった。きっとサオリーナには初めての口づけなのだろう。息を継げないでいる。

ルカは少し唇を離すと“リーナ鼻で息をしないと息を止めてはダメだ”と言って、もう一度口づけた。

鼻で息をするときにちょっと緩んだ口元にルカの舌が入り込んできて、サオリーナの口内を自由に温かい舌が嘗め回す。

サオリーナは頭が真っ白になって、ルカのシャツをぎゅっと握ったまま縋り付いていた。

何度も角度を変えて繰り返される口づけにサオリーナは腰砕けになってしまった。

ルカはサオリーナをお姫様のように抱きかかえて、シャリの木の葉っぱの入った籠も忘れずに持って速足で家に向かった。

林から家まで誰にも会わずに帰る事ができた。二人はお互いに相手の事ばかり考えていたので周りの事など気にしてはいられなかったのだ。