王子様を助けたら子供を授かり溺愛されてどこまでも追いかけてくる件

色々試行錯誤しながら、3人でカフェと薬屋を営んでいけるようになった。

一番混む日もわかったので、週に3回ほどお昼の時間に手伝いの人を頼めることができて、3人にも余裕が生まれた。

週1回の休日にはルカと一緒に出掛ける事もできるようになった。

二人は林を散策したり、サオリーナが考えた新しいメニュを作って試食したりして休日を過ごした。

2人の距離は少しづつ近づいていった。ここには映画館も、水族館も遊園地もない。

家でゆったりと美味しい食事を作ってルカに食べて貰うのもサオリーナの楽しみにもなった。

ルカは自分が火の魔法を使えることが分かったらしく。カフェで冷たくなったものを温めてくれるようになり、定食など作り置いて出すときに温めてくれるので、とても助かっている。

暖かくなったら少しカフェを休んで王都迄行ってみようと二人で話している。

そして今日は2日間お休みにして3人で、隣国にお米を探しにやって来た。

隣りの村から船でサボイアリ王国に入って王都迄馬車で1時間あまり充分日帰りできるのだが、コメを探すのにすぐに見つかるかどうかわからなかったので、一応2日間の予定を組んだ。でも宿は決めていない。すぐに見つかれば日帰りできるからだ。

ルカの案内で王都の市場に行ってみた。ルカはサボイアリ王国の出身のようなのだが、市場の場所は知らなかった。それでも道行く人に聞いて連れて行ってくれた。

マリアと二人だったら、王都の地図も頭に入っていないので通りの名前を言われてもわからなかっただろう

市場ではすぐにお米を売っているお店を見つける事ができた。なんと、家畜の餌コーナーにあったのには驚いた。

でも本当にお米なのだ。日本に居たころ食べていたようなものより少し細長くて色も少し黄色いが、確かにお米がそこにあった。

サオリーナは懐かしいお米を見て泣きそうになった。サオリーナがあまりに感激している様子を見て店の叔父さんが、もう少し質のいいお米もあると言って見せてくれた物は、形もふっくらとして色も白く美味しそうだった。

そしてびっくりするくらいに安かった。この米を持てるだけ買っていく事にした。ルカが15マスサオリーナとマリアがそれぞれ5マス、1マスが1キロくらいなので合わせて25キロ位になる。

でも店に出すならこれでは全然足りないが、まず米を食べる事を皆に受け入れてもらえるかどうか試食してもらわなければならない。それで皆に好評ならその時は毎月50マスをフォブル村の店まで送ってもらえるか、聞いてみた所フォブル村なら、ほかに家畜の飼料や畑の肥料などを月に一回送っている所があるので、それと同じ日にしてもらえるなら可能だと言ってもらえて、サオリーナは安堵した。

とにかく今日は3人で25マス持って帰れるので、さっそく今日の夜に二人に試食をしてもらう事にした。

お店の叔父さんは家畜の飼料をほんとに食べるのかと言ってびっくりしていた。

サオリーナはもう早くお米を炊いて食べたくてせっかく王都に来たのに米を買ったら早く帰ろうと二人をせっついて呆れられた。

その夜、夕食にお米を炊いたご飯とミソスープに白身魚を煮た物とカボチャの煮物というザ・和食というメニューになった。二人には言っても意味不明だと思うので何も言わなかったが…

サオリーナは泣きそうなくらい嬉しくてほくほく食べていたが、ルカもマリアも最初は何だかもごもごすると言って食事が進まなかった。

でも少し食べ進むとルカは噛むほどに甘くなると言ってご飯の良さが分かってくれたが、マリアはパンのほうが良いと言って結局パンを食べていた。

サオリーナは白いご飯は好きな人と嫌いな人が別れるのではと思った。やはり白いご飯は日本人のソウルフードなのだから、万人に受け入れてもらうのは難しいのかもしれない。