王子様を助けたら子供を授かり溺愛されてどこまでも追いかけてくる件

マリアが持ってきてくれた鏡を見ると、結構若い男の顔が映っていた。

女性客がわんさか来る程かどうかは自信はないがそんなに叔父さんでもない。でも、見たことがない顔で変な気分だ。

自分の髪が金髪に近いブラウンで目の色は青いのは確認できた。

「ねっ、イケメンでしょう?金髪碧眼って男前の必修アイテムだもん」

マリアが嬉しそうに言った。さっき叔父さんって言ったくせに。

そう言うと“ルカって根に持つタイプなのね“と言い返された。

取り敢えず、明日からその為の準備をすることになり、しなければならない事を3人で整理したり野菜の管理の仕方も教えて貰った。やる事ができてルカは楽しく生き生きと動き始めた。

昨日は死人のような顔をしていた人物とは思えないとリーナに言われてしまったが、今までにこんなに生きている事が楽しいと思った事がないようなそんな気がしていた。

今、サオリーナとルカは近くの林にいる。昨日サオリーナが見つけたシャリの木の下に二人は立っている。

「ルカ、この木に登れる。無理なら梯子を持ってくる。このシャリの木の葉っぱと実が欲しいの。すごく貴重な薬草になるの。昨日これを見つけて落ちてる葉っぱは拾ったんだけどできれば真っ赤に色づいている葉っぱが欲しいし、実は止血や傷口を塞ぐ作用があるのよ」

ルカは分かったと言って、猿のようにするすると木に登って最初の木の股に腰かけて実を取ると下にいるサオリーナに放ってくれた。葉っぱも赤く色づいたものを何枚も取ってくれて、大収穫となった。

サオリーナはものの半時間程でかご一杯になったシャリの葉と実を見てご満悦だ。

ルカはすごく頼りになる。優しそうだし頭もよさそうだ。いい人と出会えてよかったとサオリーナは感謝した。

きっとマリス爺ちゃんとリコーニ婆ちゃんがルカに出会わせてくれたような気がした。

サオリーナが一人になっても生きて行けるように…実際ルカが手伝ってくれることでカフェもスムーズにできる気がする。

「ルカ、ありがとう。もう十分よ。冬になる前にもう一度お願いするかもだけど今はこれで充分」

その後2人は林を抜けて昨日サオリーナがルカを見つけて連れて帰った川に行く事にした。

ルカが見てみたいと言った為だ。