王子様を助けたら子供を授かり溺愛されてどこまでも追いかけてくる件

そんな風にしてマリス爺ちゃんとリコーニ婆ちゃんと三人で毎日忙しく働きながらも穏やかで明るい日々を送っていた。

そして村人に感謝されながら薬屋と食堂の仕事を両立していった。

だがサオリーナが18歳になる年に突然の別れがやって来た。

マリス爺ちゃんとリコーニ婆ちゃんが、二人で王都の観光に行く事になった。結婚して50年の記念を祝ってサオリーナがその旅行をプレゼントしたのだ。団体の旅行だった。

でも二人は王都に着く前に乗っていた馬車が崖崩れに合い乗っていた人は御者も含めて全員助からなかった。

仲の良い夫婦だったから死ぬ時まで一緒に逝ってしまったのだろうと近所の人は言っていたが、サオリーナは呆然自失状態だった。

マリアや近所の人が助けてくれて何とか二人を教会の共同墓地に埋葬することができたが、二人を埋葬した後サオリーナはこれからどうしていけばいいのか全く分からなかった。

1カ月程ぼーっとして過ごしていた。マリアは毎日やって来てくれて何くれとなくサオリーナの世話を焼いてくれた。

マリアはあと半年で16歳になる。孤児院を出たらこの家に一緒に住むように部屋も整えていたのでいつ移って来てもいいのだが、16歳になり孤児院を退所するときに少しばかりだが独立祝金が出るそうなのでそれを貰ってからここに移ってくると言っている。

これからの事をゆっくりかんがえようと、秋の涼しいある日サオリーナは、近くの林を散歩していた。

色々な思考があっちに行ったりこっちに行ったりまとまりが無くなっていく。

林の中の散歩道をぼんやり歩いていると、目の前に赤く色づいた葉っぱが落ちているのを見つけた。

前の世界日本のもみじに似た形をしているが、かなり大きな葉っぱだ。

知識の能力を使ってみると“シャリの木の葉、実は止血や傷口をふさぐ効果があり葉っぱは解熱の効果があり紅く色づいた葉はその効果が高くなる。”とあった。

作り方も載っていた。実は乾燥させてすりつぶし水を加えてペースト状にしたものを布に張り付けて幹部にあてておく。

葉っぱは、ドクダミの葉っぱと混ぜて煎じて飲むものらしい。

乾燥させて保管しておいて必要な時に煎じて飲むとよいと書いてあった。