王子様を助けたら子供を授かり溺愛されてどこまでも追いかけてくる件

試験会場は州都の役場の会議室で、実地試験はその隣の建物の薬の開発などをしている研究棟で行われると言う事だ。どんな所か少し興味がある。

サオリーナは晴れ晴れとした顔で州都の繁華街に向けて歩いて行った。

宿は思っていたよりも大きく高級感があった。宿代はもう払ってあるとリコーニ婆ちゃんは言っていたが、高かったに違いない。

そして何か好きな物を買うようにとお金も持たせてくれた。

この世界のインフラは結構発達している。電気はないがガスや水道があるので、風呂にはお湯が出るようにもできるのだ。

下水も完備されていてこの地方では汚水などはある程度浄水されて大きな川に流されている。

交通機関はそこまで発達はしていない。

馬車や単騎の馬が普通の交通手段で、船が遠くに行く手段になる。

船が作れるのだから鉄道も作れるのではないかと思うのだが、鉄道はないのだ。

飲み水は井戸を使っている所が多い。マリス爺ちゃんの畑にも井戸がある。前はそこから水をくみ上げて畑にまいていたが、今はサオリーナが魔法で水を撒けるので、もっぱら家で使うのと収穫した野菜を洗ったりするのに使っている。

サオリーナは宿に荷物を預けて実地試験にいる乳鉢とスリ棒すりおろしたものを入れておく小鉢や試験管やビーカー等別の袋に入れてある物を取り出して、それをもって昼ご飯を食べるために繁華街に歩いて行った。

タガリヤ州の州都タガリヤは東西に細長い州都で東には大きな川を下る船が発着する港がある。

船は南下してこの国の王都の端まで航行している。大きな客船では500名位を一度に運んでいくそうだ。

北上すると直ぐに隣国のサボイアリ王国の領地になる。

州都の行政の中心地、官公庁街は東西に長い地形の丁度真ん中あたりに位置していて東側には大きな川、西側にはなだらかな丘が森に続く風光明媚な所で温泉もわく観光地となっている。