王子様を助けたら子供を授かり溺愛されてどこまでも追いかけてくる件

今日は12月23日クリスマスイブイブの日で金曜日とくればどこの居酒屋やバーやおでんの屋台までもが満席状態だ。

川辺沙織(カワベサオリ)24歳は会社の先輩たちに連れられて何とか先輩が確保した居酒屋で金曜日の飲み会を楽しんできた。

明日は午後から雪がちらつくと天気予報士の予測だ。でも積もるほどは降らず夜半には雪も止むと言っていた。

ここ東京でも雪は積もるが、久しぶりのホワイトクリスマスらしい。まっ、沙織には関係ないが…

勤め先の食品会社で企画部に所属している。

大学で栄養学を学びや管理栄養士の資格も取った沙織は希望だった大手食品メーカーの商品開発をメインにする企画部に配属されて2年。

飲み会や先輩たちとの付き合いもほどほどにこなせるようになっていたが、あまりみんなでワイワイガヤガヤするのは気が進まず飲み会も3回に1回位は参加する程度だ。

いつも不参加だと部内で変な評判が経つのも困る。ほどほどに大人しく隅っこの方で好きでもないお酒をちびちびやりながら、もっぱら食べる方に重点を置いている。

でもさすがに今日はそうもいかず、ご機嫌な先輩たちのお相手をしていて少し飲みすぎた。

その角を曲がれば、一人暮らしをしているマンションが見えてくる。早く家に帰りたい。明日から2連休なのだ。クリスマスが土日なんて、世の恋人達には最高の贈り物だろう。でも、沙織には関係ない。

早く家に帰って、ゆっくりと湯船につかり明日は昼頃まで惰眠を貪るつもりだ。

クリスマスの土日に出かける勇気はない。どこも人でごった返しているだろう。スーパーもきっと人であふれている。

沙織はこの土日、スーパーにも行かなくて済むように先週に買い出しに行ってきたので、二日間は家に籠城して映画を見たり本を読んだり2日間パジャマで過ごすつもりだ。

ずぼらで怠惰な時間を楽しむつもりなのだ。

そんな土日を思って表情筋を緩めながら角を曲がったとたんに、足元で光が渦巻き沙織はその光に飲み込まれていった。