柊くんは絶対に嫉妬なんかしません!

❁⃘*.゚


高校1年生。
だけど、もうすぐ2年生になる。そんな肌寒い季節。

冬休みが明け、私は重たい瞼を擦りながら、1年1組の教室に入った。

やる気のない虚無顔だらけの教室にちょっと笑ってしまいつつ、例外でない私もだらだらと自分の席に着いた。


「まーーつり!おはよん」
「おはよ〜千春」


神原 千春(カンバラ チハル)。入学してすぐに友達になった明るくて優しい女の子。姉御肌で頼りがいがあるけれど、毒舌発言がたまに心臓に突き刺さる…。


「そういえば、もうすぐ1年終わるけど、付き合ってから柊くんとデートとかしたの?」


ーーぎくり。

突いて欲しくなかった話題が振られ、つい動きが止まる。そんな様子を見た千春は分かりやすくため息をついた。


「んな事だろうと思いました〜。どうせあんたの事だから誘うこともしなかったんでしょ?」
「だ、だって!LIME送ったって返信遅いし…話題振るのいつも私からだし、迷惑なのかなって普通思うじゃん」
「付き合ってるんだから迷惑とかないでしょ」


呆れたように言葉を発する千春を横目に睨みつつ、頬をふくらませていると、教室の後ろのドアがガラリと開いた。


「噂をすれば柊くんね」


千春がなんだか嬉しそうに私の耳元で囁いた。