柊くんは絶対に嫉妬なんかしません!

❁⃘*.゚


「中学校のころから、その、…ず、ずっと、ずっと好きでした……っ、付き合ってください!」


放課後。冬に差し掛かった少し冷たい風の吹く裏庭の校庭で、私は人生で初めてと言っても過言では無いくらい足を震わせながら、中学校の時からずっと片思いしていた柊 壮一くんに告白をしていた。

手汗でびちょびちょな手で、ぎゅっとスカートの端っこ掴みながら絞り出したその声は、とてもか細いもので。

そのせいか、なかなか返答がなく、私は思わず下げていた視線を柊くんの方へ若干持ち上げた。


そうすればなんという事か、柊くんと視線が交わった。まさか私の事を見てくれていたなんて思わず、赤い顔がさらに熱を持ったのが分かった。

もう、この事実だけでいいや。
大好きだった柊くんの目に映れただけで十分。
両思いになんか、カレカノになんかなれる訳がない。なかなか返答を貰えないのがその答えなのだから。

ていうか、まって。…返答するのも惜しいからとっとと去れと思ってるのでは?私を見てたんじゃなくて、目で去れと訴えているのではないか…!?


私がじりじりと後ずさりを始めたその矢先、柊くんがようやく口を開いた。


「別に。付き合ってもいいけど」


ぶっきらぼうだけど、確かに聞こえた信じ難いその言葉に、私はたまらず顔を上げた。そうすれば、斜め下に視線を向ける柊くんの様子が目に映った。照れてる…?なんて勘違いでもいいから勝手に嬉しくなっちゃって、私は緩む顔を両手で覆った。

まさか、柊くんとお付き合いできる日が来るなんて。

ただただ、これ以上の幸せはもうないかもしれないと思った、そんな告白大成功の日____。

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