昨日桂が爆弾発言を投下したから、私は腹が立ってそのまま帰ってしまったのだ。……お分かりの通り、携帯を奪還することもなく。

(というか、携帯パクられたこととか忘れてたし。)

「もう、あやこ聞いてんの?」

「き、聞いてるよ!」

返す言葉が見つからなかっただけで!

そんなこと間違ってでも言ったら後が怖いから、私は慌てて口をつぐんだ。

「次降りるから準備しろよ。寝てる奴は叩き起こせー。」

はっしーがだるそうに生徒に呼び掛けた。